本格的に決定

2005年3月4日
仕事やめますう。
1ヶ月くらい休んで次の仕事をする予定。
まああーだこうだいっても愚痴に聞こえそうなんでどうしようかなあ、といいつつ書いてみよう。

「TCG業界分析〜その1、TCGの歴史的背景〜」

 TCGってのはいわずと知れたことですがMTGから始まったジャンルです。分類的にはテーブルゲームに分類されます。このジャンルは太古の昔からあるわけで、日本では「すごろく」「囲碁」「将棋」「花札」などがあります。外国ですと「トランプ」「麻雀」「チェス」などです。ただTCGが系統的に含まれるのはそれらの伝統的テーブルゲームではありません。もちろん影響はあるんですが。
 もともと軍隊の演習に使われていた「ウォーシミュレーション(以下SLG)」から始まるいわば現代テーブルゲームとでも言うべきジャンルです。このジャンルは「D&D」や、一斉を風靡したヒストリカルボードゲーム(「ディプロマシー」など)に始まります。伝統的なものよりもより再現性や雰囲気を重視したものが多く、イメージが具体的なのが特徴です。ヘックスとよばれる六角形の升目や、四角い升目と駒を使い、膨大なルールによって現実を可能な限り忠実に再現して勝敗を競うものがほとんどです。予断になりますがこのヘックスはゲーム理論の「ナッシュ均衡」で有名なナッシュが風呂場のタイルを見て思いついたものだそうです。従来のテーブルゲームよりも題材への思い入れを強く持つことができ、いわば「大人のごっこ遊びのツール」としてヒットすることになります。
 SLGは1部のマニアには好評でしたが、いくつか大きな欠点を持っていました。それはルールの量が多く覚えるのが非常に困難な点や、遊ぶのに短いものでも2〜3時間、長いものになると数日かかってしまうということです。このためこのSLGは広く一般に受け入れられるものとは言いがたいものでした。また、1つのゲームを買うと複数の人数が長時間遊べてしまうため、商業的にも少ない人数のターゲットに少数売るというわけのわからない性質を持っており、マーケットを長期間維持することは困難です。さらに、そのような状況にもかかわらず、ゲームの性質上、デザイナーやユーザーには多くの技術・知識が要求されます。
 この点は当初はおそらく単なる欠点であったと思われますが、この後に続くTRPGやTCGのデザイナーを育てていくという面では大きな役割を果たす側面だったといえます。現代テーブルゲームのもつ技術的背景の基礎はこのころに培われたものなのです。
 SLGの後にブームになったテーブルゲームはTRPGです。これはSLGの欠点には目をつぶり、より長所を伸ばしていったゲームジャンルです。現実の再現性をさらに高め、SLGではあらかじめ用意されていた物語をユーザーが自ら構築できるようになりました。ドラクエやFFなどのコンピューターRPGのもとになったゲームです。
 ゲームで用意されているは世界背景とルールで、プレイヤーはそれぞれその世界の中でルールの枠内で協力して物語を作り上げていくことになります。
 プレイヤーはゲームマスターと呼ばれる世界の管理人と、プレイヤーキャラクターと呼ばれる物語の登場人物となります。ゲームマスターが管理する世界の中で、プレイヤーはやりたい行動を宣言し、ルールに従ってその行動の結果がどうなったかをゲームマスターが判定し協力して物語を作り上げていくゲームです。
 TRPGはその懐の深いゲーム性で多くのファンを獲得し、1時は映画ETのオープニングシーンに登場するほどの人気を誇ることになります。

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好評なら続くかもしれません。事実誤認などがあったら教えてください。

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